その日、12・1婚礼の宴が終わると、トビトは息子トビアを呼んで言った。「トビア、お前と一緒に行ってくれた人に報酬を支払うのをくれぐれも忘れないように。少し多めに払いなさい。」5そこでトビアはラファエルを呼んで告げた。「持ち帰って来た物の半分を報酬として受け取ってください。これからの御無事を祈ります。」
6ラファエルはトビトとトビアの二人だけを呼び寄せて言った。「いつも神をほめたたえていなさい。神があなたがたのためにしてくださった数々の恵みをすべての人々に告げて感謝し、人々が神の御名をほめたたえ、賛美の歌をうたうようにしなさい。神がなさったことを、畏敬の念をもってすべての人々に語り、神に感謝することをためらってはなりません。7王の秘密は隠されていて当然だが、神のもろもろの御業は明らかにされ、畏敬の念をもって宣べ伝えられるべきです。善い業に励みなさい。そうすれば災いに遭うことはありません。8真実をもって祈りをささげ、正義をもって慈善の業をする方が、不正を行って金持ちとなるよりも、よいことです。金をため込むよりも慈善の業をする方がはるかにすばらしいことなのです。9慈善の業は、死を遠ざけ、すべての罪を清めます。慈善を行う者は、幸せな人生を送ることができます。10罪を犯し、不正を行う者は、自分自身を不幸にするのです。
11わたしはあなたがたに、真実をことごとく明らかにし、何一つとして隠すことはしません。『王の秘密は隠されていて当然だが、神のもろもろの御業は畏敬の念をもって明らかにされるべきだ』とはっきりとあなたがたに言ったとおりです。
12さて、今だから言うが、トビトよ、あなたが祈り、サラが祈ったとき、その祈りが聞き届けられるように、栄光に輝く主の御前で執り成しをしたのは、だれあろうわたしだったのだ。あなたが死者を葬っていたときもそうだった。13あなたが食事にも手をつけないで、ためらわずに出て行き、死者を手厚く葬ったとき、14わたしは試みるためにあなたのもとに遣わされて来たのだ。神はまた、あなたと嫁のサラをいやすためにわたしをお遣わしになった。15わたしは、栄光に輝く主の御前に仕えている七人の天使の一人、ラファエルである。」20さあ、地上で主をほめたたえ、神に感謝をささげなさい。わたしは、わたしを遣わされた方のもとに昇って行く。あなたがたに起こったすべての事を書き記しなさい。」こう言ってラファエルは天に昇って行った。
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